4. 長期安定的なキャッシュフロー及び収益の実現を追求した投資スキームと財務戦略

長期安定的な収益確保を追求した投資スキーム

1安定収益と発電収入上振れの享受の両立を目指した賃貸スキーム

▪保険スキームの活用により、最低保証賃料額の支払いを担保

  • 最低保証賃料額の確保にあたり、スポンサーの1社であるあいおいニッセイ同和損害保険株式会社のサポートにより保険を導入した、上場インフラファンド市場初の事例
  • 保険スキームとすることで、特に資産規模拡大時における、資金効率の向上を目指す

▪発電収入の上振れ分は変動賃料として本投資法人が享受

  • 実績発電収入額がP90の予測発電収入額を超えた場合には、実績連動賃料が発生

▪長期賃貸借契約の締結

2再生可能エネルギー発電設備等の賃借及び発電事業に特化した賃借人SPCの活用

▪設備等賃借と発電事業に特化した賃借人SPC

  • 賃借人SPCである東京インフラ電力合同会社は倒産隔離されており、本投資法人が保有する再生可能エネルギー発電設備等の賃借及び発電事業に特化しているため、他の事業等に影響されることなく、安定した賃料の支払いが可能

3信託スキームの活用による運用の柔軟性の確保

▪ポートフォリオ運営の柔軟性が確保される

  • 信託受益権の売買により、再生可能エネルギー発電事業に関する複数の権利義務を包括して把握することが可能であるため、信託受益権のみを取得または売却することで、再生可能エネルギー発電事業から生じる損益の取得又は移転が相対的に容易
  • 現物資産保有時と比較して信託受益権は一部売却が容易であり、将来的に資産の一部売却等による柔軟なポートフォリオ運用が可能

▪第三者の目による評価(外部による評価機能)

  • 資産は信託受託者による審査がなされるため、本資産運用会社の厳密なデュー・ディリジェンスに加え、第三者の目による評価が確保される

〔投資スキーム図〕

〔投資スキーム図〕
  • 倒産隔離されたSPC
  • 費用・利益保険契約(日射量保険)
  • 損害保険

収益安定化を企図した賃貸スキーム

本投資法人は、税法上の導管性要件の充足のために、賃貸により再生可能エネルギー発電設備等を運用することを想定しています。賃料は、原則として、一定額の最低保証賃料(最低保証賃料)と再生可能エネルギー発電設備に係る売電収入に連動する実績連動賃料(実績連動賃料Ⅰ及びⅡ)の合計とし、その大部分が実際の売電収入の変動に連動しない最低保証賃料となるように設定していますので、本投資法人においても安定的なキャッシュフローが見込まれます。
最低保証賃料は、本投資法人の計算期間ごとに、各再生可能エネルギー発電設備の発電量予測値(P90)(注)の当該期間合計値に、各再生可能エネルギー発電設備に適用される調達価格を乗じて得られる金額のポートフォリオ合計額から、賃借人SPCが当該期間において必要と想定する各再生可能エネルギー発電設備等にかかる経費及び税額を控除した金額とします。

安定性と売電収入の上振れの両立を目指した賃貸スキーム概念図

安定性と売電収入の上振れの両立を目指した賃貸スキーム概念図
  • 「発電量予測値(P50)」とは、超過確率P(パーセンタイル)50の数値(50%の確率で達成可能と見込まれる数値を意味します。)としてテクニカルレポートの作成者その他の専門家によって算出された発電電力量の予測値をいい、「発電量予測値(P90)」とは、超過確率P(パーセンタイル)90の数値(90%の確率で達成可能と見込まれる数値を意味します。)としてテクニカルレポートの作成者その他の専門家によって算出された発電電力量の予測値をいいます。
    なお、過去に出力制御が実施された太陽光発電設備については、「発電量予測値(P50)」及び「発電量予測値(P90)」の数値から当該太陽光発電設備における過去の出力制御実績に伴う停止実績等を基に算出した「出力制御による発電ロス予測値」を控除しています。

賃借人SPCである東京インフラ電力合同会社は、最低保証賃料の支払を確保するため、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社との間で費用・利益保険契約(日射量保険)を締結しています。日射量不足により総実績売電収入額が最低保証賃料相当額に不足する場合、賃借人SPCは、計算期間ごとに当該不足額に相当する金額の保険金の支払いを受けます。

保険契約者/被保険者 東京インフラ電力合同会社
保険種目 費用・利益保険契約(日射量保険)
保険期間 本投資法人の営業期間(6か月)ごとの各期間を予定。
付保方針(更新方針) 原則として、更新します。
対象設備 東京インフラ電力合同会社が賃借する全ての太陽光発電設備
保険金を支払う事由 保険契約に規定する判定期間中の実際の売電売上高が、規定値を下回ること。

内部成長戦略

適切な保守メンテナンスと計画的修繕の遂行、本資産運用会社のノウハウの活用による収益性の維持向上

  • 再生可能エネルギー発電設備のO&M業務に係る優れたスキルと技術を有する専門業者を選定し、オペレーターやO&M業者と協議の上で長期修繕計画を作成し、収益性の維持向上を図ります。
  • 本投資法人は、本資産運用会社の太陽光発電設備の運用に係るノウハウ(設備設置の効率性、メンテナンスサイクル、緊急事態の対応、保険付保基準の知見等)を活用し、再生可能エネルギー発電設備の性能を適切に維持することで、収益性の維持向上を図ります。

財務戦略

基本方針
  • 安定した収益の確保と着実な運用資産の成長のために、計画的かつ機動的な財務戦略を立案・実行します。
エクイティ方針
  • 新投資口の発行は、LTV(有利子負債比率)や財務状況、新規取得資産の取得時期等を総合的に勘案し、投資口の希薄化の影響等に配慮した上で実行します。
デット方針
  • 資産購入のための資金調達に関しては、投資口の追加発行により行うほか、必要に応じて金融機関からの借入れを行う方針です。
  • 融資枠(コミットメントライン若しくは当座貸越枠)からの借入れ又は投資法人債の発行を行うことがあります。
  • デット戦略として、LTVを参考指標として管理するものとします。
  • 本投資法人においては原則としてLTV60%以下を目安として管理を行います。ただし、新たな再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得等に伴い、一時的にLTV60%を超えることがあります。
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